キャリアアップ助成金の正社員化コースとは?支給額・要件・申請の流れを解説

有期雇用の社員を正社員にしたら、キャリアアップ助成金の正社員化コースでいくら受け取れて、何を準備すればよいのでしょうか。金額は企業規模、転換前の雇用形態、重点支援対象者かどうかで決まり、受給できるかは転換前の準備と転換後の賃金しだいです。令和8年度の支給額と要件、申請の流れ、つまずきやすい点を解説します。
本記事は2026年10月時点の公開情報に基づいています。
■ 正社員化コースの概要と対象になる転換の区分

制度の目的と、金額区分(有期から・無期から)
キャリアアップ助成金は、非正規雇用の労働者のキャリアアップを促すための制度です。正社員化コースは、就業規則等に規定した転換制度に基づいて有期雇用労働者等を正社員へ転換した事業主が対象です。派遣労働者の直接雇用も含まれます。
支給額は転換前の雇用形態で「有期から」「無期から」の2区分に分かれます。障害者正社員化コースは、要件も金額も異なる別のコースです。
「有期雇用」でも「無期雇用」として扱われるケース
有期雇用労働者でも、次の表のいずれかに当たると転換前は無期雇用労働者として扱われ、金額区分が下がります。労働契約法の無期転換ルールとは別に、この助成金が定めた区分のルールです。派遣労働者も、派遣元での有期雇用期間が5年を超えると無期派遣労働者として扱われます。
| 無期雇用労働者として扱われる有期雇用労働者 |
|---|
| 当該事業所で、有期雇用労働者として5年(昼間学生であった期間を除く)を超えて雇用されている |
| 転換日の前日から過去3年以内に、当該事業所で無期雇用労働者として6か月(昼間学生であった期間を除く)以上雇用されたことがある |
| 転換前の雇用区分が、有期契約であること(契約期間の定め)に係る規定のない就業規則の適用を受けている |
| 有期から正規雇用労働者等への転換・直接雇用のあとに、試用期間の適用を受けた(後述の試用期間の節で解説) |
| 中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)、特定求職者雇用開発助成金(就職氷河期世代安定雇用実現コース、中高年層安定雇用支援コースを除く)、地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース、沖縄若年者雇用促進コース)、人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース、雇用管理制度・雇用環境整備助成コースに限る)の支給対象になった |
令和8年度の変更点と、転換日で切り替わる適用ルール
令和8年度の主な変更は、令和8年4月8日に情報公表加算が新設されたことです。支給要件と支給額は、令和8年4月1日から大きく変わっていません。
どの要件が適用されるかは、申請した年度ではなく転換日で決まります。令和8年4月8日より前に転換した対象労働者への支給は従前の例によるため、令和8年4月1日〜7日の転換には同年4月1日時点の要件を、令和7年度以前の取組には該当年度の旧要件を当てはめてください。
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金」(「キャリアアップ助成金とは」節のコース一覧) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.14「Ⅱ-1 正社員化コース」冒頭) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(1001「概要」、1003「対象労働者」イ(イ)・(ロ)) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)」令和8年7月29日版(p.1「令和8年4月8日以降の変更点等」Q-1、p.2「令和8年4月1日以降の変更点等」Q-1) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(0902「経過措置」ケ・フ)
■ 支給額と加算:企業規模・転換前の雇用形態・重点支援対象者で決まる

企業規模の区分と基本の支給額
令和8年度(2026年10月時点)の支給額は、令和8年4月8日以降の転換が対象です。
| 区分 | 企業規模 | 有期雇用労働者から | 無期雇用労働者から |
|---|---|---|---|
| 重点支援対象者 | 中小企業 | 80万円(40万円×2期) | 40万円(20万円×2期) |
| 重点支援対象者 | 大企業 | 60万円(30万円×2期) | 30万円(15万円×2期) |
| 上記以外 | 中小企業 | 40万円(40万円×1期) | 20万円(20万円×1期) |
| 上記以外 | 大企業 | 30万円(30万円×1期) | 15万円(15万円×1期) |
80万円(40万円×2期)は、重点支援対象者の中小企業が有期雇用労働者から転換した場合だけです。
中小企業かどうかは、資本金(出資総額)か常時雇用する労働者数のどちらかが表の基準以内かで判定します。申請上限は1年度・1適用事業所当たり有期・無期の合計20人で、同一対象者の2回目は人数に含めない扱いです。
| 業種 | 資本金または出資の総額(支給申請時点) | 常時雇用する労働者数(支給申請時点) |
|---|---|---|
| 小売業(飲食店を含む) | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
重点支援対象者の定義
次の表のa〜cのいずれかに当たる労働者が、重点支援対象者になります。cの訓練修了者は、人材開発支援助成金の支給決定を受けていることが前提です。雇い入れから3年は、昼間学生であった期間を除いて数えます。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| a | 雇い入れから3年以上の有期雇用労働者。通算5年を超える有期雇用労働者は無期雇用労働者とみなされ、aには当たらない |
| b | 雇い入れから3年未満の有期雇用労働者のうち、雇い入れの日の前日から起算して過去5年間に正規雇用労働者であった期間が合計1年以下で、かつ過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない人。過去1年間に正規雇用されていても、事業主都合や正当な理由のある自己都合退職等で離職した場合は、この条件を満たす。ここでの正規雇用労働者には、多様な正社員と、正規雇用労働者と同等以上の職業能力が必要と考えられる職業に従事していた自営業者等(フリーランス等)を含む |
| c | 派遣労働者(派遣先で正社員として直接雇用する場合)/母子家庭の母等、または父子家庭の父/人材開発支援助成金の特定の訓練(人材育成支援コース、事業展開等リスキリング支援コース、人への投資促進コース、令和3年12月21日以降に計画届を提出した旧特別育成訓練コースと旧特定訓練コース〈ITSSレベル2〉)を修了した人 |
加算の種類と金額
令和8年度(2026年10月時点)の加算は、次の表の3種類です。いずれも1事業所当たり各1回で、1人当たりの基本額とは別の加算です。
転換制度と多様な正社員制度の新規規定加算は1回目の申請の、情報公表加算は1回目または2回目の申請の支給額に上乗せされます。令和6年度版のパンフレットにあった派遣労働者や母子家庭の母等の1人当たり加算は、令和8年度版の加算表にありません。
| 加算の種類 | 中小企業 | 大企業 |
|---|---|---|
| 正社員転換制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合 | 20万円 | 15万円 |
| 多様な正社員制度(勤務地限定・職務限定・短時間正社員のいずれか1つ以上)を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合 | 40万円 | 30万円 |
| 正規雇用労働者への転換等に係る所定の情報を、自ら管理するウェブサイトまたは職場情報総合サイト(しょくばらぼ)に公表した場合 | 20万円 | 15万円 |
転換制度・多様な正社員制度の新規規定加算の条件
どちらの加算も、キャリアアップ計画書に記載した同一のキャリアアップ計画期間中に制度を新たに規定し、その制度で対象労働者を転換した事業主が対象です。転換制度の加算は、すでに同じ転換規定があり、対象労働者より前に利用者がいる場合は対象外です。過去に規定が存在していた場合は不正受給に該当し得る申請と見なされるため、申請前に過去の規定の有無を確認します。
情報公表加算の条件
情報公表加算は、令和8年4月8日以降に転換等した場合だけが対象です。要件は次の表のとおりで、実績のない年度も「0人(実績なし)」と記載しなければ公表と認められません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表場所 | 事業主が編集・公開・削除などの管理権限を持ち、一般に公開しているウェブサイト。または職場情報総合サイト(しょくばらぼ)。しょくばらぼは、企業利用者登録の審査に申請から3日程度、掲載審査に登録から5日程度かかる |
| 公表内容 | 転換・直接雇用の全制度の概要(手続き・要件・実施時期)/直近3事業年度の転換人数/直近3事業年度の雇入日から転換までの平均期間と最短期間 |
| 公表日と継続 | 公表日はキャリアアップ計画期間中で、かつ支給申請日まで。支給申請日から少なくとも支給申請事業年度の終了まで、公表を継続することへの同意が必要 |
| 掲載できないサイト | 社内ポータル、会員登録が必要なサイト、求人サイト・転職プラットフォームの企業ページ |
概算は助成金 収支シミュレーター(業務改善/キャリアアップ)で試算できます。結果は概算で、実際の支給額と支給の可否は、対象労働者の要件充足や労働局の審査で決まります。
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.14「支給額」「加算額」の表、p.4 中小企業事業主の範囲) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(1005「支給額」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(0234「不安定雇用者」、0235「重点支援対象者」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.14 欄外「※重点支援対象者とは」、p.15 様式第3号別添様式1-5 確認事項②・※1・※2) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.16「重点支援対象者cに該当する『人材開発支援助成金の訓練』について」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.20「対象となる事業主」⑫⑬、p.33〜35「情報公表加算について」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)」令和8年7月29日版(p.1「令和8年4月8日以降の変更点等」Q-2) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和6年4月1日版)」(p.6 旧年度の加算額の確認)
■ 対象になる労働者の要件

「正社員と異なる雇用区分」の就業規則等を通算で一定期間以上適用されていること
対象になるのは、賃金の額または計算方法が正規雇用労働者と異なる雇用区分の就業規則等の適用を、通算6か月以上受けて雇用される有期・無期の雇用労働者です。見られるのは雇用期間そのものではなく、異なる区分の規定が適用された期間です。規定に差がなければ、実態に差があっても対象になりません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 異なる制度の示し方 | 基本給、賞与、退職金、各種手当などのいずれか1つ以上で、正規雇用労働者と異なる制度を明示している必要がある(通勤手当、家族手当を除く)。就業規則等が「個別の雇用契約書で定める」としている場合は対象外 |
| 通算しない期間 | 有期契約の間に6か月以上の空白がある場合の、その前の契約期間/昼間学生であった期間 |
| 例外 | 人材開発支援助成金(人材育成支援コース)の有期実習型訓練修了者は、転換日までの雇用期間が通算6か月に満たない場合、雇い入れから転換日までの適用でよい |
| 派遣労働者 | 派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位で、6か月以上継続して業務に従事している |
対象外になる人:雇い入れるときの約束・過去の経歴・親族・新規学卒者
次の表のいずれかに当たる人は、対象になりません。「正社員求人に応募した人は一律対象外」ではなく、対象外になるのは、正規雇用労働者として雇用することを約して雇い入れた人です。新規学卒者は、重点支援対象者bからも除かれます。
| 対象外の類型 | 内容 |
|---|---|
| 正社員として雇用することを約して雇い入れた人 | 正社員求人に応募し、正規雇用労働者として雇用することを約して雇い入れられた有期雇用労働者等。試用期間として有期契約を結んだ人には、その理由を確認する場合がある |
| 過去3年以内に正規雇用・役員等だった人 | 転換日の前日から過去3年以内に、当該事業主の事業所または密接な関係の事業主(親会社・子会社・関連会社・関係会社等)で、正規雇用労働者として雇用されたことがある人、請負・委任の関係にあった人、取締役・社員・監査役・協同組合等の役員だった人。「社員」は合名・合資・合同会社の社員を指し、いわゆる従業員のことではない |
| 事業主または取締役の3親等以内の親族 | 民法第725条に定める、血族のうち3親等以内の人、配偶者、姻族 |
| 新規学卒者 | 学校・専修学校等を新たに卒業しようとする人と、卒業年度の3月31日までに内定を得た人は、雇い入れから1年を経過するまで対象外。令和8年4月1日に雇用された人は、令和9年3月31日まで対象外。卒業年度の3月31日までに内定がなく、4月1日以降に就職先が決まった人は対象になり得る。1年経過後に申請するときは、応募書類等と、最終学歴の卒業年月日や入社前に他社で働いていないことを記載した本人署名入りの申立書等が必要 |
申請日時点で満たす要件と、派遣労働者を直接雇用する場合の追加条件
支給申請日の時点で、対象者が転換後の雇用区分のまま働き続け、離職していなければなりません。この要件は、第2期の申請日も同じです。派遣労働者を直接雇用する場合は、2つ目の表の条件も満たします。
| 申請日時点の要件 | 内容 |
|---|---|
| 転換後の雇用区分が継続し、離職していない | 本人の都合による離職、天災などで事業の継続が困難になった場合、本人の責めに帰すべき理由による解雇は、離職から除く |
| 有期・無期への転換が予定されていない | 支給申請日において、有期雇用労働者または無期雇用労働者への転換が予定されていない |
| 定年制が適用される場合 | 転換日から定年までの期間が1年以上ある |
| 定年を迎えた人でない | 支給対象事業主または密接な関係の事業主で、定年を迎えた人は対象外 |
| 就労継続支援A型事業所の利用者以外 | 利用者は対象外 |
| 派遣労働者の直接雇用 | 内容 |
|---|---|
| 受入れ実績 | 派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位で、6か月以上継続して同一の派遣労働者を受け入れていた事業主 |
| 契約の時期 | 労働者派遣の受入れ期間の終了日までの間に、派遣先に雇用されることを希望する人と労働契約を結ぶ場合に限る。同日までに労働させ賃金を支払うことを約束・通知していれば、就業開始日が受入れ期間の終了日の翌日から起算して1か月以内の場合も含む |
| 対象外 | 平成27年改正前の労働者派遣法第40条の4・第40条の5による労働契約の申込み義務の対象者/同法第40条の6の労働契約申込みみなし制度の対象になった人/派遣可能期間に反する労働者派遣の場合 |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.17「3 対象となる労働者」①〜⑨・欄外※1〜※10) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.18 正規雇用労働者と異なる雇用区分の就業規則等) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.15「新規学卒者の取扱いについて」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.21〜22「派遣労働者を正規雇用労働者として直接雇用する場合」「派遣労働者を直接雇用する際の留意点」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(1003「対象労働者」ヘ「各支給申請日において」、1001「概要」※3)
■ 転換後の「正規雇用労働者」として認められる待遇

正規雇用労働者に当たる条件と、規定で対象外になる例
転換先が正規雇用労働者と認められるには、次の表のイ〜ホのすべてに当たる必要があります。ホは「賞与または退職金」と「昇給」の両方が必要で、昇給だけでは不十分です。規定があっても、支給対象期間中に予定された賞与や昇給が実際に適用されていなければ、対象外になり得ます。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| イ | 期間の定めのない労働契約を結んでいる |
| ロ | 派遣労働者として雇用されていない |
| ハ | 通常の労働者と比べて、勤務地・職務が限定されていない |
| ニ | 所定労働時間が通常の労働者と同じ |
| ホ | 通常の労働者に適用される就業規則等に、長期雇用を前提として賞与または退職金制度の実施と昇給の実施が規定され、その規則が適用されている(賞与、退職金、昇給は、正規雇用労働者に適用する制度として相当な水準の待遇を備えていること) |
| 多様な正社員 | 勤務地限定・職務限定・短時間正社員には別の定義がある。短時間正社員は、時間当たりの基本給・賞与・退職金等が正規雇用労働者と同等であることが条件 |
| 区分 | 対象外になる例 | 対象外にならない例 |
|---|---|---|
| 賞与 | 「賞与は支給しない。ただし、業績によっては支給することがある。」「賞与の支給は、会社業績による。」(決算賞与は対象外) | 「賞与は原則として支給する。ただし、業績によっては支給しないことがある。」の記載だけで不支給にはならない |
| 昇給 | 「会社が必要と判断した場合には、会社は、賃金の昇降給その他の改定を行う。」 | 「昇給は勤務成績その他が良好な労働者について、毎年○月○日をもって行うものとする。ただし、会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合は行わないことがある。」 |
転換後に試用期間を設けると「無期→正規」扱いになる
転換後に試用期間を設けると、その期間は正社員と見なされず、有期雇用労働者からの転換でも「無期→正規」として支給額が決まります。取扱いを次の表にまとめました。
| 項目 | 取扱い |
|---|---|
| 支給額の区分 | 試用期間中は非正規雇用(無期)と見なされるため、「有期→正規」で申請しても「無期→正規」として審査され、支給額が決まる |
| 転換日 | 試用期間最終日の翌日に正社員転換したものと見なす。賃金上昇要件の確認も、その日を起算点に前後6か月間の賃金を比較する |
| 対象労働者の要件 | 異なる雇用区分の就業規則等の適用6か月以上だけは、事業所における実際の転換日を基準に確認する |
| 厚生労働省の考え方 | 外部採用時に設けるような試用期間は、設けないことを勧めている |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(0207「正規雇用労働者」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.8「用語の定義」、p.18「正規雇用労働者の定義と対象となる労働者要件」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)」令和8年7月29日版(p.20「①-1 正社員化コース」<試用期間について>Q-22)
■ 事業主が満たす要件と、転換制度・就業規則の整備

全コース共通の事業主要件とキャリアアップ管理者
全コース共通の対象事業主は、雇用保険適用事業所の事業主です。適用事業所ごとにキャリアアップ管理者を置き、キャリアアップ計画を作成して管轄の労働局長へ提出する必要があります。
管理者は、複数の事業所や労働者代表との兼任が不可です。適当な者がいなければ、事業主か役員が務めることもできます。
| 受給できない例(一部) | 内容 |
|---|---|
| 労働保険料 | 前年度より前の労働保険料を納めていない。滞納していることは、支給申請後に通知されない |
| 労働関係法令 | 支給申請日の前日から過去1年間に、労働関係法令の違反を行った |
| その他 | 性風俗関連営業等を行う事業主/暴力団関係/倒産/雇用保険適用事業所でなくなった場合 |
正社員化コース固有の事業主要件
正社員化コース固有の要件は、転換制度を就業規則等に規定し、その規定に基づいて転換することが出発点です。「6か月」を数えるときは、勤務日数が11日未満の月を除き、有給休暇等で労働の対価が全額支給された日は出勤日と見なします。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 転換制度の規定 | 転換制度を就業規則・労働協約その他これに準ずるものに規定している |
| 規定に基づく転換 | その規定に基づいて転換している |
| 継続雇用と賃金の支給 | 転換後6か月以上継続して雇用し、6か月分の賃金を支給する(第2期は12か月) |
| 多様な正社員への転換 | 転換日に、対象労働者以外の正規雇用労働者(多様な正社員を除く)を雇用している |
| 賃金の増額 | 転換後6か月の賃金を、転換前6か月より3%以上増額する(第2期は、第1期から合理的な理由なく引き下げない)。計算方法は後述 |
| 事業主都合の離職の制限 | 転換日の前日から起算して6か月前の日から1年を経過する日までの間に、解雇等の事業主都合で雇用保険被保険者を離職させていない。転換日の前後にまたがる期間で、天災等による事業継続困難や、労働者の責めに帰すべき理由による解雇は除く |
| 特定受給資格離職者の割合 | 同じ期間の特定受給資格離職者の数が、転換日の雇用保険被保険者数の6%を超えていない(特定受給資格離職者が3人以下なら適用しない) |
| 本人の同意 | 転換制度は、本人の同意に基づいて運用している |
| 雇用保険 | 転換後に雇用保険の被保険者である |
| 社会保険 | 社会保険の適用要件を満たす事業所では、転換後に社会保険の被保険者である。適用要件を満たさない事業所や個人事業主は、適用要件を満たす労働条件で雇用していればよい |
転換制度の規定の仕方と、就業規則の届出
転換制度には、手続き、要件、転換または採用の時期を就業規則等に明示する必要があり、口頭での明示は認められません。規定と異なる手続き・要件・時期で転換した場合や、規定の施行日より前に手続きを行った場合は、支給対象外です。規定、施行、手続き、転換の順に進めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 常時10人以上の事業場 | 労働基準監督署等に届け出た就業規則(受理印のあるもの) |
| 常時10人未満の事業場 | 届け出た就業規則、または事業主と労働者代表の氏名等を記載した申立書が添付された就業規則。規定の整備は、10人未満の事業所でも必要 |
| 発効日と施行日 | 就業規則は周知した日付で効力を持つため、原則として同日付にする |
| 届出の時期 | 発効後速やかに届け出る。届出義務のある変更の届出が申請日までにされていないと、原則不支給 |
| 社内規定 | 転換規則や人事課通知などの社内規定でも対象になり得る。ただし、労働者への周知が必要 |
| 対象者の限定 | 年齢制限(「○歳未満」など)や勤続年数の上限(「勤続○年未満」など)で転換の対象者を限定した制度は、対象外 |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.4「Ⅰ-1 キャリアアップ助成金を受給するに当たって」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(0303「キャリアアップ管理者」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.19〜20「4 対象となる事業主」(1)①〜⑭・欄外※1〜※8) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.20 欄外※1、p.30「転換(直接雇用)制度の就業規則等への規定例」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.9「用語の定義」就業規則、p.11「Ⅰ-4 支給申請」■申請に当たっての留意事項) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)」令和8年7月29日版(「全コース共通事項」Q-2)
■ 賃金3%以上の増額要件と計算方法

計算式と端数の扱い
所定労働時間や給与の支給形態が転換前後で変わらない場合は、6か月の賃金総額で比較します。変わる場合の比較の単位は、1時間当たりの賃金です。
小数点以下を切り捨てて3%以上の増額が必要で、四捨五入して3%と見なすことはできません。1時間当たりの賃金に円未満が出たときは、切り上げて比較します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計算式 | (転換後6か月の賃金総額−転換前6か月の賃金総額)÷転換前6か月の賃金総額×100 ≧ 3% |
| 例1 | 月給20万円が21万円になり、所定労働時間は同じ。5%の増額で、要件を満たす |
| 例2 | 週35時間で6か月150万円だった賃金が、週40時間で6か月175万円になった。総額は増えても、1時間当たりでは2.06%の増額で3%に届かず、要件を満たさない |
比較に含める賃金・含められない手当
転換前と転換後で、含める手当の扱いが非対称です。転換後に含める定額の手当は、決定・計算方法が就業規則等に記載されているものに限られます。転換前の定額の手当は、記載の有無にかかわらず含めて計算してください。
次の表の除外手当は例示で、ほかの手当も趣旨によって算定から除かれる場合があります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 含める賃金 | 基本給と、定額で支給されている諸手当の総額。時給制で1時間当たり、日給制で1日当たりの単価が定められている手当は、毎月変動する手当に当たらず含められる |
| 含められない手当 | 実費補填(通勤手当・住宅手当・燃料手当・工具手当・食事手当)/毎月の状況で変動するなど処遇改善を判断できないもの(歩合給・精皆勤手当・休日手当・時間外労働手当〈固定残業代を含む〉・将来減額が見込まれる調整手当)/賞与 |
| 固定残業代 | 総額または時間相当数を減らしている場合(廃止も含む)は、含めて比較しても含めずに比較しても、3%以上の増額が必要 |
賃金締切日と転換日がずれる場合の比較期間と、企業型確定拠出年金の掛金
転換日が賃金締切日の翌日でない場合、転換後は、転換日以降の最初の賃金締切日の翌日から6か月間で比較します。試用期間を設けたときの起点は、前述のとおり試用期間最終日の翌日です。
企業型確定拠出年金(選択型)の掛金は、転換日が令和8年10月1日より前か後かで扱いが変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 例(毎月10日締め・当月25日払いで、4月1日に転換) | 転換前は9月11日〜3月10日、転換後は4月11日〜10月10日の賃金で比較する |
| 企業型確定拠出年金(選択型)の事業主掛金 | 令和8年9月30日までの転換等は変更前の取扱い。令和8年10月1日以降の転換等は、事業主掛金(掛金運用額)が賃金算定の対象外 |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.27「賃金3%以上増額に係る計算方法」、p.29 注記) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(1002 イ(ホ)※3〜※5) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.28「賃金比較(3%以上増額)の際に含めることのできない手当」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)」令和8年7月29日版(p.44〜46「①-4 正社員化コースにおける賃金3%以上の増額について」Q-6〜Q-8)
■ 申請から受給までの流れ(5ステップ)

STEP1 キャリアアップ計画書を転換日の前日までに提出する
キャリアアップ計画書は、転換日の前日までに管轄の労働局長へ提出します。前日が行政機関の休日に当たる場合は、休日の翌日までです。
計画期間の始期は提出日の翌日以後で、事業所の労働者の代表から意見を聴きます。計画期間の始期は、転換日以前の日に設定します。転換日が計画期間の外にあると、支給対象になりません。つまずきやすいのは、計画書の提出前に転換することと、計画書に正社員化コースを記載していないことです。後者は、転換日の前日までに変更届を出します。
STEP2 転換制度を就業規則等に規定する
転換規定がない場合などは、転換の前に就業規則等を改定して施行してください。つまずき所は規定の中身で、対象外になる条件は前述の事業主要件の節で解説しています。
STEP3 規定に基づいて正規雇用労働者へ転換する
対象労働者は、施行済みの規定に基づき、規定に定めた手続き・要件・時期のとおりに決めた転換日で正規雇用労働者へ転換します。つまずき所は、規定と異なる手続きでの転換です。
STEP4 転換後6か月分の賃金を支払う
支給申請は、転換後6か月分の賃金を支払ってから進めます。転換前の6か月と比べて3%以上の増額が必要で、数え方と計算方法は前述の各節のとおりです。
STEP5 支給申請書を提出する
支給申請書と添付書類を、事業所の所在地を管轄する都道府県労働局へ提出します。ハローワークを通じて提出できる場合もあります。
方法は、窓口への持参、郵送、電子申請です。つまずき所は郵送で、申請期間内に申請先へ届かなければ期限に間に合いません。審査と支給決定は労働局が行います。
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.10「Ⅰ-3 キャリアアップ計画」キャリアアップ計画書作成に当たっての留意点) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(0401「キャリアアップ計画書の提出」、0404 計画期間、0501 ロ 変更届) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.2「キャリアアップ助成金の申請までの流れ」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.11「Ⅰ-4 支給申請」冒頭・郵送の取扱い)
■ 支給申請の期限と、書類で不支給になりやすい点

第1期の申請期限と、起算日がずれるケース
第1期は、正規雇用労働者としての賃金を6か月分支給した日の翌日から2か月以内に申請します。起点は賃金の締切日ではなく、支払日です。賃金締切日が月末、支払日が翌月15日の事業所で4月1日に転換した場合、6か月目の締切日は9月30日、支払日は10月15日となり、申請期間は10月16日〜12月15日です。
| 起算日がずれるケース | 起点 |
|---|---|
| 時間外手当を基本給とは別に、翌月などに支給している | 6か月分の時間外手当が支給される日(時間外勤務の実績がなく支給がない場合を含む) |
| 転換日が賃金締切日の翌日でない | 転換日以降の最初の賃金締切日後の6か月分で数える |
| 試用期間を設けた | 前述のとおり、試用期間最終日の翌日を転換日と見なして数える |
| 勤務日数が11日未満の月がある | その月を除いて6か月分を数える。有給休暇等で労働の対価が全額支給された日は出勤日と見なす |
第2期の申請期限(重点支援対象者のみ)
第2期は重点支援対象者だけが対象で、賃金を12か月分支給した日の翌日から2か月以内に申請します。第1期で不支給決定を受けた場合、第2期は申請できません。賃金の条件は3%の増額ではなく、第1期と比べて合理的な理由なく引き下げていないことです。
第1期を申請期間の徒過などで申請できなかったときは、第2期のみを申請する規定があります。
申請書類で押さえる点:規定前の就業規則・申立書・確認票
申請書類のうち、制度の条件に結びつく書類は次の表のとおりです。ほかに、出勤簿や賃金台帳などの添付書類があります。
| 書類 | 提出する場面 |
|---|---|
| 規定前の就業規則等(存在しない場合は、その旨の申立書) | 転換制度または多様な正社員制度の新規規定加算を申請するとき |
| 応募書類等と、本人署名入りの申立書等 | 新規学卒者で、雇い入れから1年経過後に申請するとき |
| 重点支援対象者の確認票 | 重点支援対象者として申請するとき |
| 人材開発支援助成金の支給決定通知書の写し | 重点支援対象者cのうち、人材開発支援助成金の訓練修了者として申請するとき |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.22「支給申請期間」第1期・第2期とその図) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(1006「支給申請期間」、1007「添付書類」柱書・イ) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.15「新規学卒者の取扱いについて」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.25 添付書類) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.16「重点支援対象者cに該当する『人材開発支援助成金の訓練』について」)
■ 不支給・返還になるケースと不正受給のペナルティ

提出書類の扱いで不支給になる例と、勧誘業者への注意
一度提出した書類は、事業主の都合による差し替えや訂正ができません。出勤簿や賃金台帳は、事業場で調製している法定帳簿の原本か、原本を複写機等で複写したものが必要で、加工・転記したものや別途作成した書類は不支給です。社会保険労務士等の代理人が加工した場合も同様です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補正 | 労働局長が指定した期日までに、追加書類や補正の提出がないと不支給 |
| 実地調査 | 協力しないと不支給 |
| 不服申立て | 支給・不支給の決定や支給決定の取消しは、行政不服審査法上の不服申立ての対象外 |
| 勧誘業者 | 受給額の無料査定などを一方的にFAXで送る業者や、執拗に電話で勧誘する業者に、厚生労働省は注意を呼びかけている。「100%助成金が受けられます。」といった謳い文句の勧誘があっても、支給要件を満たしていないと判断されれば受給できない |
偽装転換・処遇低下と、不正受給のペナルティ
正規雇用労働者へ転換しても、合理的な理由なく基本給や諸手当が下がるなど処遇の低下が見られる場合は、支給対象にならないことがあります。元から正規雇用労働者だった人を非正規と偽り、新たに賞与・退職金・昇給制度を設けて転換したと見せかける申請は、不正受給に該当し、厳格に対処されます。
| 不正受給のペナルティ | 内容 |
|---|---|
| 全額返還 | 不正に受給した助成金は、全額返還する |
| 延滞金 | 受給した日の翌日から返還を終了する日までの期間に、年3%の延滞金が付く |
| 違約金 | 返還額の20%(2割)を違約金として請求される |
| 受給停止 | 不正受給決定日から5年間は、不正受給を行った以外の助成金を含む雇用関係助成金を受給できない。全額返納されていない場合は、この期間が延長される |
| 公表 | 公表基準に該当すると、事業主名や代表者名等が公表される |
| 申請代理人 | 申請代理人が不正受給に関与した場合や、不正の事実を知っていて黙認した場合は、代理人にも返還の連帯債務が発生する |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.5「不正受給防止のための留意事項について」①〜⑦) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金」(「不正受給について」節) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.22「その他の留意点」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.3「助成金の勧誘にご注意ください。」) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)」令和8年7月29日版(「全コース共通事項」Q-1)
■ 他の助成金との併用・併給

同一の行為で2つ以上の助成金を申請した場合(併給調整)
同一の行為について2つ以上の助成金を申請すると、一方しか支給されないことがあります。65歳超雇用推進助成金(高年齢者無期雇用転換コース)を受けた同一の対象労働者は、正社員化コースの支給対象外です。
人材開発支援助成金の訓練修了者を正社員化する場合
人材開発支援助成金の特定の訓練を修了した人を正社員へ転換し、正社員化コースを申請する予定の事業主は、同助成金の「訓練実施計画届」(裏面の追加項目を記載)を作成・提出すれば、キャリアアップ計画と見なされます。ただし、次の表の3つの条件があります。対象となる訓練の定義は前述のとおりです。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 提出方法 | 紙面で「訓練実施計画届」を作成・提出する場合に限る |
| 提出時期 | 令和5年度以降に「訓練実施計画届」を作成・提出する場合に限る |
| 対象者 | 訓練修了者が正社員転換された場合のみの取扱い。訓練の対象者以外を転換する場合は、通常のキャリアアップ計画書の提出が必要 |
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)」(0503 ハ(ロ)) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.5 併給調整) 出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(p.23「キャリアアップ助成金と人材開発支援助成金を申請する場合の手続きの簡素化(計画届の1本化)について」)
この制度の申請支援について、対応できる内容をまとめています。
■ HelpTech株式会社について
HelpTech株式会社の助成金に関する分担は、2026年10月時点で次のとおりです。
助成金の申請書類の作成と提出代行は、提携する社会保険労務士法人が行います。当社は、制度の選定や研修など取組内容の設計をご支援します。
転換日によって適用される要件が変わるため、申請前に厚生労働省の最新の資料で確認してください。
■ まとめ:受給できるかは、転換前の計画書・規定の整備と、転換後の賃金増額で決まる
支給額は企業規模、転換前の雇用形態、重点支援対象者かどうかで決まり、令和8年度(2026年10月時点)は重点支援対象者の中小企業が有期雇用労働者から転換した場合に2期合計80万円です。受給の可否は、転換日の前日までの計画書の提出と転換制度の規定の整備、転換後の賃金を3%以上増やせるかで分かれます。まず転換予定者が重点支援対象者に当たるかを確認し、計画書の提出日、規定の施行日、転換日の順に逆算して社内の日程を組んでください。
対象可否の診断は、HelpTechの無料相談でご相談いただけます(電話:092-688-0878/平日 10:00-18:00)。
この記事の執筆者

HelpTech株式会社 代表取締役
高橋 延明
中小企業の補助金・助成金申請支援と、リスキリングの研修事業を手がける。経産省のリスキリング補助事業の採択事業者。
よくある質問
厚生労働省のパンフレットでは、申請内容によって審査に時間がかかることがあるとされています。入金時期の目安は示されていません。
労働局は、申請書類の事前審査やコンサルタントの実施までは行っていません。パンフレットに挙がっている労働局の支援は、計画書の作成支援と受理、就業規則等の改定方法の相談等です。無料で相談できる窓口には、働き方改革推進支援センターがあり、労務管理等の専門家が相談に応じます。
社会保険労務士法第27条は、社会保険労務士・社会保険労務士法人でない者が、他人の求めに応じ報酬を得て、申請書等の作成や提出手続の代行などを業として行うことを禁じています(他の法律に別段の定めがある場合等を除く)。社会保険労務士法の別表第一には、キャリアアップ助成金の根拠である雇用保険法が挙がっています。申請事務を代理人に委ねても、不正受給なら事業主も処分の対象になるとパンフレットは注意しています。
雇用関係助成金ポータルで電子申請するには、先にGビズID(gBizID)を取得します。電子で支給申請するには、計画書も電子申請で、取組日の前日以前に届け出ている必要があります。紙で出した計画を電子で出し直すこともでき、その場合の計画期間の始期は提出日の翌日以降です。
支給決定から5年間は、書類を保存する必要があります。会計検査院の検査の対象になり得るためです。