ものづくり補助金 第19次の公募開始 要件や注意点を解説!

2025年2月14日にものづくり補助金 第19次の公募がスタートしました。本記事では、申請スケジュールや申請枠の紹介、対象になる経費、前回公募からの変更点について解説いたします。ご申請のお役に立てれば幸いです
■ ものづくり補助金 第19次公募スケジュール
現在公開スケジュールは以下の通りです
- 公募開始日:2025年2月14日(金)
- 申請開始日:2025年4月11日(金) 17:00〜
- 申請締切日:2025年4月25日(金) 17:00
- 採択発表日:2025年7月下旬頃予定
準備期間としては2ヶ月程度になりますが、電子申請の受付期間は2週間となりますので、計画作成と申請の実施は注意です。
■ ものづくり補助金 第19次の概要
中小企業者等の生産性向上や持続的な賃上げに向けた、革新的な新製品・新サービスの開発や海外需要開拓に 必要な設備投資等を支援します。
ものづくり補助金19次公募では、新製品や新サービスの開発に必要な機械装置やシステムの費用を申請できます。機械装置やシステムに関する経費は申請必須となります。また、クラウド利用料、原材料費、外注費なども対象となっており、幅広い経費を申請できる制度です。建物に関する経費は対象にならないので、その点は注意が必要です。
■ ものづくり補助金 第19次の基本要件

上記が基本の要件となります。 特に②、③の要件については、目標未達の場合、補助金の返還義務が発生しますのでご注意ください。 なお、③の要件が求められない※の「最低賃金引き上げ特例事業者」の要件は下記となります。こちらに該当すると補助率がアップしますのでチェックをおすすめします。
2023 年10月から2024年9月までの間で、3か月以上、補助事業実施場所で雇用している全従業員のうち、事業実施都道府県における最低賃金+50 円以内で雇用している従業員が 30%以上いること。
■ 補助額と申請類型の詳細
第19次公募は2つの申請類型から申請が可能です。それぞれの申請類型ごとに満たす必要がある要件がありますのでご注意ください。
製品・サービス高付加価値化枠
革新的な新製品・新サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等を支援

※革新的な新製品・新サービス開発の定義
革新的な新製品・新サービス開発とは、顧客等に新たな価値を提供することを目的に、自社の技術力等を活かして新製品・新サービスを開発することをいいます。
上記にあるように、既存事業ではなく新たに革新性の高い新規事業をスタートする必要があります。同時に公募要領には下記の様な注意点も記載されています。
本補助事業では、単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象事業に該当しません。 また、業種ごとに同業の中小企業者等(地域性の高いものについては同一 地域における同業他社)において既に相当程度普及している新製品・新サ ービスの開発は該当しません。
グローバル枠
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援

※海外事業の定義
海外事業とは、海外への直接投資に関する事業、海外市場開拓(輸出)に 関する事業、インバウンド対応に関する事業、海外企業との共同で行う事業をいいます。
補助金額・補助率引き上げの特例措置
大幅な賃上げや最低賃金の引き上げを行う事で補助金額の引き上げや補助率の引き上げが可能となっています。注意点としては、目標が未達の場合補助金の返還義務が発生します。

例えば、従業員30名の事業者が「製品・サービス高付加価値化枠」で申請する場合に、「大幅な賃上げ特例」を使用する事で、補助上限額が1,500万円→2,500万円までアップする事ができます。

前段の基本要件の解説でも記載しておりますが、こちらの条件は比較的該当している事業者様が多い可能性があります。中小企業で補助金額が1/2の事業者様は一度チェックをおすすめいたします。
2023 年10月から2024年9月までの間で、3か月以上、補助事業実施場所で雇用している全従業員のうち、事業実施都道府県における最低賃金+50 円以内で雇用している従業員が 30%以上いること。
■ 補助対象経費
ものづくり補助金は、機械装置やシステム構築の投資が中心となる点が特徴です。 補助対象経費には必須の要件や申請枠によって対象となる経費が分かれています。
設備投資を行うことが必須。設備投資は必ず単価 50 万円(税抜き)以上の機械装置等を取得する必要がある。
補助対象経費(税抜)は、事業に要する経費(税込)の 3分の2以上であることが必要
一部の経費は申請出来る上限が設定されている。
補助対象経費の例
<2つの申請枠で共通の補助対象経費> ※本記事に記載していない経費もあります。
- 機械装置・システム構築費 ①専ら本事業のために使用される機械・装置、工具・器具(測定工具・ 検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用に要 する経費 ② 専ら本事業のための使用される専用ソフトウェア・情報システムの購 入・構築、借用に要する経費 ※単価50万円(税抜)以上の設備投資が必須
- 技術導入費 本事業の実施に必要な知的財産権等の導入に要する経費 ※上限額は補助対象経費総額(税抜き)の1/3まで
- 外注費 新製品・新サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等の一 部を外注(請負、委託等)する場合の経費 ※上限額は補助対象経費総額(税抜き)の1/2まで
- クラウドサービス利用費 クラウドサービスの利用に関する経費 ※クラウドサービスやWEBプラットフォームの利用費は、本事業専用の場合のみ対象となります。他事業と共有する場合は補助対象外です。
- 原材料費 試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費
<グローバル枠の内、海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ対象の経費>
- 海外旅費 海外事業の拡大・強化等を目的とした、本事業に必要不可欠な海外渡航 及び宿泊等に要する経費 ※上限額は補助対象経費総額(税抜き)の1/5まで
- 通訳・翻訳費 事業遂行に必要な通訳及び翻訳を依頼する場合に支払われる経費 ※上限額は補助対象経費総額(税抜き)の1/5まで
- 広告宣伝・販売促進費 本事業で開発する新製品・新サービスの海外展開に必要な広告(パンフ レット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展等、ブランデ ィング・プロモーションに係る経費 ※上限額は補助対象経費総額(税抜き)の1/2まで
補助対象外経費の例
- 事業に係る自社の人件費(ソフトウェア開発等)
- 工場建屋、構築物、簡易建物(ビニールハウス、コンテナ、ドームハウス等)の取得費用及びこれらを作り 上げるための組み立て用部材の取得費用
- 不動産の購入費、自動車等車両の購入費・修理費・車検費用
■ 採択率アップの加点項目
ものづくり補助金 第19次公募には加点項目が複数設定されております。登録するだけで加点が取得できるものもありますので積極的に活用しましょう。加点は最大6項目について申請が可能です。
比較的簡単に取得できる加点項目
下記の加点項目は比較的取得がとりやすい項目となります。成長加速化マッチングサービスやパートナーシップ構築宣言は、非常に簡単なのでマストで取得しましょう。
| 加点項目 | 内容 | 取得難易度 |
|---|---|---|
| 成長加速化マッチングサービス | 申請締切日時点において、中小企業庁「成長加速マッチングサービス」 で会員登録を行い、挑戦課題を登録している事業者。 | 低 簡単に登録可能 |
| パートナーシップ構築宣言 | パートナーシップ構築宣言ポータルサイト」において宣言を公表して いる事業者(応募締切日前日時点)。 | 低 簡単に登録可能 |
| 事業継続力強化計画 | 申請締切日時点で有効な「(連携)事業継続力強化計画」を取得している 事業者。 | 中 約45日程度で取得可能 |
企業規模や企業方針などで是非検討したい加点
下記の加点項目は申請される事業者様の規模や方針などによっては、是非検討されてください。従業員の処遇改善にかかる加点(賃上げなど)は最近の多くの補助金で推奨されています。
| 加点項目 | 内容 |
|---|---|
| 賃上げ | 補助事業終了後 3~5 年の事業計画期間において、従業員及び役員の給与 支給総額の年平均成長率を 4.0%以上増加、並びに事業所内最低賃金を毎 年3月、地域別最低賃金より+40 円以上の水準を満たす目標値を設定 し、設定した目標値を交付決定までに全ての従業員又は従業員代表者、 役員に対して表明している事業者。 |
| 被用者保険 | 従業員規模 50 名以下の中小企業が被用者保険の任意適用(短時間労働者 を被用者保険に加入させること)に取り組む場合。 |
| えるぼし認定 | 「えるぼし認定」を取得している事業者。 |
| くるみん認定 | 「くるみん認定」を取得している事業者。 |
取得難易度が比較的高い加点項目
下記の加点項目は取得難易度が高いものや、取得まで時間がかかるもの、該当する事業者様が少ないものもありますが、逆に、取得済であれば他社との差別化になりますので、申請時は該当するか確認をしてみてください。
| 加点項目 | 内容 |
|---|---|
| 経営革新計画 | 申請締切日時点で有効な「経営革新計画」の承認を取得している事業者。 |
| DX認定 | 申請締切日時点で有効な「DX 認定」を取得している事業者。 |
| 健康経営優良法人認定 | 「健康経営優良法人 2025」に認定された事業者。(3 月頃認定予定) |
| 技術情報管理認証 | 申請締切日時点で有効な「技術情報管理認証」を取得している事業者。 |
| J-Startup J-Startup 地域版 | 「J-Startup」、「J-Startup 地域版」に認定された事業者。 |
| 新規輸出1万者支援プログラム (グローバル枠のみ対象) | 「新規輸出 1 万者支援プログラムポータルサイト」において登録が完了し ている事業者。 |
| 事業承継/M&A | 申請締切日を起点にして、過去 3 年以内に事業承継(株式譲渡等)により 有機的一体としての経営資源(設備、従業員、顧客等)を引き継いだ事業者。 |
| 再生事業者 | 別紙に定める事業者 |
■ 申請〜事業終了までの流れ

公募申請後、採択されてもすぐには事業を開始できません。採択後には交付申請があり、この段階で申請経費の正当性について審査が行われます。この交付決定を経てはじめて事業に着手できるようになります。その後、交付決定された経費の納品・支払いを完了させると、実績報告という審査に進みます。この審査の完了をもって補助金額の確定→着金という流れとなります。
ものづくり補助金19次は交付申請は原則、採択発表日(補助金交付候補者決定日)から 遅くとも 2 か月以内となっており、スケジュール通りに事業が進捗していない場合、事務局から事業実施可能性の確認があるとの事です。事業の遂行が困難であると事務局が判断した場合 は、採択取消し等を行う場合もありますので、採択後の事業スケジュールにも注意が必要です。
■ ものづくり補助金 第19次公募についてのまとめ
ものづくり補助金は歴史の長い補助金であることから、今回の第19次公募では数多くの申請が集中する事が予想されます。特に賃上げに係る基本要件などは、事前にしっかりと検討を行わないと、未達成の場合、補助金の返還が発生する場合がありますので、十分な注意が必要です。
補助金活用には、大きな初期投資を抑えられ事業展開を加速できるというメリットがある一方で、事業開始時期や設備導入に関する様々な制約も伴います。そのため、自社の事業計画や成長戦略を慎重に見極めた上で、補助金活用の是非を判断することが重要です。
HelpTechでは認定経営革新等支援機関として、補助金の活用についてはしっかりと御社の事業分析をさせていただき、メリットとデメリットをお伝えさせていただいております。検討段階で、少しでも不安な点や不明な点があればお気軽にご相談ください。