中小企業省力化投資補助金(一般型)第2回公募のポイント解説

中小企業の省力化・自動化・デジタル化を支援する「中小企業省力化投資補助金(一般型)」第2回公募が、2025年4月15日から開始されました。
本記事では、公募要領に基づき、申請概要や成功のポイントをわかりやすく解説します。
■ 公募スケジュール
- 公募開始日:2025年4月15日(火)
- 申請受付開始:2025年4月25日(金)10:00~
- 申請締切:2025年5月30日(金)17:00(厳守)
- 採択結果公表:2025年8月中旬(予定)
■ 補助金の目的と概要
中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある設備を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、省力化投資を促進して中小企業等の付加価値額や生産性向上を図るとともに、賃上げにつなげることを目的とする。
人手不足を解消するための省力化効果のあるオーダーメイド・セミオーダメイド性のある設備やシステムを導入する事業が対象となります。機械設備だけでは無く付随するシステムも対象になります。
類似の補助金として、新製品・新サービス開発が目的のものづくり補助金などがありますが、この補助金は既存事業の生産性向上に活用できる補助金という側面があります。
活用イメージ(通信販売事業)
オンラインショッピングの顧客数・購買量の増加に対応するため、自動梱包機と倉庫管理システムをオーダーメイドで開発・導入
活用イメージ(自動車関連部品製造事業)
検査が難しい微細な部品製造を効率的に行うため、現場に合わせ、最新のデジタルカメラやAI技術を活用した自動外観検査装置を導入
■ 対象となる経費例
デジタル技術等を活用した専用設備(オーダメイド設備)とは?
デジタル技術等を活用した専用設備(以下「オーダーメイド設備」という。)とは、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことをいいます。
※単に汎用設備を単体で導入する事業は対象外 ※汎用設備であっても、導入環境に応じた仕様変更や組み合わせにより、省力化や付加価値向上が見込める場合は、オーダーメイド設備とみなし補助対象
機械装置システム構築費
①機械・装置、工具・器具の購入、製作、借用に要する経費 ②専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費 ③改良又は据付けに要する経費
※必ず1つ以上、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必要。
外注費 専用設備の設計等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費
※上限額は、補助金対象経費総額(税抜)の2分の1まで
クラウドサービス利用費 クラウドサービスの利用に関する経費
■ 補助上限額・補助率
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅賃上げを行う場合の 補助上限額 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6~20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21~50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51~100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
補助率:中小企業 1/2、小規模事業者および再生事業者 2/3 ※補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3(小規模・再生事業者)、1,500万円を超える部分は1/3
補助金額・補助率UPの特例要件
- 大幅な賃上げに取り組む場合、補助上限額を上乗せ
- 最低賃金の引き上げに取り組む場合、補助率を2/3に引き上げ
■ 申請の基本要件
以下の4つの要件をすべて満たす必要があります:
- 労働生産性の増加
→ 計画期間中、年平均4.0%以上の向上 ※労働生産性=付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)÷労働者数 ※労働者数とは従業員数に役員の人数を加えたもの
- 賃金の増加
→ 給与支給総額の年平均成長率の2.0%以上の増加 または →1人あたり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上
- 事業所内最低賃金の引上げ
→ 事業所の最低賃金を事業実施都道府県の最低賃金より+30円以上アップ
- 次世代育成支援(従業員21人以上の場合)
→ 一般事業主行動計画の策定・公表
■ 審査のポイント
🔍【審査項目】
- 補助対象事業としての適格性 申請内容が公募要領に記載された対象事業、対象者、申請要件、補助率等を満たしているか。
- 技術面 ・省力化の内容を具体的に数値化し、その数値が高い取り組みであること ・投資回収期間が短い取り組みであること ・付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の年次成長率が大きい案件であること ・オーダメイド性のある専用設備について導入する取り組みであること
- 計画面 ・事業を実施するための社内外の体制(人材、事務処理能力、専門的知見)が問題ないか ・最近の財務状況等から実施が可能か、金融機関からの資金調達を行う場合は十分な調達が可能か ・省力化の結果が出るまでの遂行方法やスケジュールが妥当か ・高い賃上げ目標が設定されており、それが実現可能か ・補助事業の取り組みにより、会社全体にシナジーや成果をもたらす取り組みであるか
- 政策面 ・地域経済への貢献や、国の経済政策として支援すべき取組であるか
➕【加点項目】
- 事業承継又はM&Aを実施した事業者 過去3年以内に事業承継(株式譲渡等)により有機的一体としての経営資源(設備、従業員、顧客等)を引き継いだ事業者
- 災害等加点 有効な期間の事業継続力強化計画(連携型含む)の認定を取得した事業者
- 成長加速マッチングサービスに登録している事業者 「成長加速マッチングサービス」において会員登録を行い、挑戦課題を登録している事業者(応募締切日時点)
- 賃上げ加点 事業計画期間了時点における給与支給総額の年平均成長率4.0%以上増加する計画を有すること及び、事業場内最低賃金を毎年3月に事業実施都道府県における最低賃金より+40円以上の水準を満たすことを目標とし、事務局に誓約している事業者
- えるぼし加点 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく「えるぼし認定」を受けている事業者
- くるみん加点 次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく「くるみん認定」を受けている事業者
■ 注意点とアドバイス
「ボトルネックとなっている業務を具体的に洗い出す」
自社の業務フローを俯瞰的に確認し、ボトルネックとなっている箇所を洗い出す事からはじめましょう。ボトルネックとなっている業務を把握したら
- なぜ、ボトルネックとなっているか
- どのようにボトルネックとなっているか
- 現状、その業務にどれくらいの時間がかかっているか
を書き出しましょう。
「省力化するためのオーダメイド性のある専用設備を選定する」
汎用設備の導入だけでは対象外となります。ポイントは、ボトルネックとなっている業務を単純に解消するのでは無く、より高い省力化効果を得るためには、どのようなカスタマイズであれば効果的か、どのくらいの時間が削減できるか等を念頭に置いて選定を進めましょう。
「補助金の要件を達成できるか確認」
申請要件として、賃上げが求められます。この取り組みを行う事でどれくらいの賃上げ効果が得られるかを想定してみましょう。
■ まとめ
第2回公募の締切は 2025年5月30日(金)17:00!
要件・スケジュールを早めに確認し、余裕を持った申請を行いましょう!
実施する内容が省力化効果の高い、オーダメイド性のある取り組みである点は注意です!
実施した取り組みにより、賃上げの効果も考えましょう!
■ 省力化投資補助金(一般型)の申請をご検討の方へ
HelpTechでは認定経営革新等支援機関として
- 自社で補助金がつかえるか?
- 補助金採択後の運用について聞いてみたい。
- 新規事業の拡大について相談したい。
- 省力化投資補助金以外の公的制度などの活用も視野に入れている。
などなど、様々なご相談にご対応いたします。 公的制度を使うメリット、デメリットがありますので是非お気軽にご相談ください。