【イベントレポート】「起業の多様性:ゼロイチ・フランチャイズ・M&Aから始める経営者の視点」 を開催しました!

「起業の多様性:ゼロイチ・フランチャイズ・M&Aから始める経営者の視点」
2024年8月20日、Fukuoka Growth Nextで開催された起業セミナーのレポートをお届けします。3名の経験豊富な起業家が、起業を目指す方々に向けて貴重な知見を共有しました。
【登壇者紹介】
HelpTech株式会社 代表取締役 高橋 延明
青山学院大学法学部を卒業後、居酒屋を事業承継して共同経営を開始。熟成肉のビストロなど全部で4店舗を経営する。airbnbを活用した民泊運営の事業を開始。2016年に株式市場への上場を目指して民泊の運営会社、SHIを共同創業する。2018年、創業者株式を売却して、新たにシェアエステサロン事業のBeautyGymを創業する。2020年、内閣府のグローバル起業家等育成プログラム「始動」にてシリコンバレー派遣メンバーに選出される。コロナの感染が拡大したため、シェアエステサロン事業を売却する。2021年、内閣府グローバルアクセラレーションプログラムに採択して頂き、HelpTech株式会社を設立し、代表取締役に就任。
日本FCファンド 代表 宮嵜 太郎
(株)豆吉郎(現・西日本新聞社グループ)の創業者。 福岡県出身。高校中退後、京都の造園会社に入社、3年間の丁稚奉公を勤め上げる。 営業経験を積むために東京の訪問営業会社に転職。その後、5社の新会社設立と約12の新規事業を手掛けるが経験不足などで多くの失敗を経験。資金も限られていたことから24歳の時に豆腐の移動販売会社、(株)豆吉郎を10万円の開業資金にて創業。フランチャイズモデルにて全国最大の移動販売組織を構築、運営。36歳の時に西日本新聞社に全株式を売却。その後、都内のベンチャーキャピタル企業【 http://www.kppartners.jp 】への勤務を経て当社を設立。現在35社のフランチャイズ本部を支援中。
太陽の船株式会社 代表取締役 大津 昇平
鹿児島県生まれ。10歳まで姫路で過ごし、その後北九州へ。友人と訪れた焼肉屋をきっかけに一新。翌日、北九州の有名焼肉店の面接を受け、そこで約8年間勤めて店長まで昇進する。31歳で独立し、'08年に焼肉「菜好牛」を開業。現在は、北九州市、福岡市、東京・西早稲田で全18軒の飲食店を展開する。
■ トークセッション-起業への道:成功者たちが語る、夢と現実の狭間で-
起業を志す人々にとって、成功者の言葉ほど心強いものはありません。今回、豆腐の移動販売で日本一の企業を築き上げた宮嵜氏と、7業態18店舗を展開する飲食店経営のプロフェッショナル大津氏を迎え、起業の現実と成功への道筋について語っていただきました。

アイデアから黒字化まで - 起業のステージを見極める重要性
宮嵜氏は、起業家がしばしば陥る罠について警鐘を鳴らします。「自分のステージがわかっていない人が多い」と指摘し、アイデア段階、製品化、売上計上、黒字化という各段階で適切な行動を取ることの重要性を強調しました。
特に注目すべきは、アイデア段階での過度な期待への警告です。「アイデア段階が一番価値がない。早い段階から自分の切り売りをするのは勿体ない」と宮嵜氏。安易な資金調達よりも、着実な事業構築の重要性を説きます。
起業の3つの道 - ゼロイチ、M&A、FC加盟
大津氏と宮嵜氏は、起業の主な3つの道筋について解説しました。
ゼロイチ(0から1を作る):最も困難だが、やりがいがある道。
M&A(既存事業の買収):スピードは速いが、資金力が必要。
FC加盟:初めての起業に適しているが、本部選びが重要。
宮嵜氏は特にFC加盟について「初めて独立する方はFC加盟で良い。本部さえちゃんと選べば良い」と推奨しています。

起業家に必要な資質 - 覚悟と信頼性
両氏が強調したのは、起業に対する覚悟の重要性です。大津氏は「継続性、諦めずに七転び八起きで失敗してもそれでも起業できるか」と問いかけ、宮嵜氏も「週7、24時間働いても良い覚悟がないと難しい」と厳しい現実を指摘します。
また、信頼性も重要な要素として挙げられました。宮嵜氏は「レスが速い人は成功率が高い」と述べ、ビジネスにおける基本的な姿勢の重要性を強調しています。
失敗から学ぶ - 高橋氏の経験
最後に、高橋自身の失敗例が共有されました。シェアエステサロンの立ち上げにおいて、市場調査不足や過大な設備投資など、典型的な起業の罠に陥った経験を赤裸々に語りました。この経験は、アイデア段階での慎重な検討と、段階的な事業拡大の重要性を如実に物語っています。
夢と現実のバランスを取る
起業の道は決して平坦ではありません。しかし、適切な準備と覚悟、そして先人の知恵を借りることで、成功への可能性は大きく広がります。夢を追いかけつつも、現実的な視点を持ち続け現実的な視点を持ち続けることが、起業成功への鍵となります。この対談から得られる重要な教訓は以下の通りです。
- 自己認識の重要性 起業のどの段階にいるかを正確に把握し、それに応じた行動を取ることが重要です。アイデア段階と黒字化段階では、必要な支援や行動が大きく異なります。
- 慎重な資金調達 特にアイデア段階での安易な資金調達は避けるべきです。自社の価値を最大化できる時期まで待つことが重要です。
- 起業方法の選択 ゼロイチ、M&A、FC加盟など、自分に合った起業方法を選ぶことが成功への近道となります。特に初めての起業ならFC加盟が推奨されています。
- 覚悟と時間管理 起業は並大抵の覚悟では成功しません。24時間365日働くほど覚悟が必要です。また、迅速なレスポンスなど、時間に対する意識も重要です。
- 段階的な事業拡大 高橋氏の失敗例が示すように、市場調査を怠らず、段階的に事業を拡大していくことが重要です。
- 本質的な動機 単にお金を稼ぐだけでなく、文化を残したい、夢を叶えたいという本質的な動機が、困難を乗り越える原動力となります。
■ パネルディスカッション
パネルディスカッションでは3者の経験談を通じて、起業の動機から資金調達、市場調査、従業員管理に至るまで、起業に関する幅広いトピックについて深く掘り下げていきました。成功への道筋、直面した困難、そしてそれらを乗り越えるために採った戦略など、貴重な洞察を共有していただきました。

- 起業の動機と資金調達
大津氏は、周囲からの刺激をバネに店舗経営への夢を抱き、「絶対店を持ってやろう」という強い決意のもと、家族や知人からの支援を受けて1,800万円の資金を集めることに成功。この経験から、信頼関係の重要性と周囲のサポートの価値を学んだそうです。
高橋は「店舗を構える前から売上を立てる」ことの重要性を強調。「未来のお金を払ってくれる人を集めなさい」というアドバイスは、多くの起業家の心に響くと語りました。
宮崎氏は、わずか10万円の資金で豆腐の移動販売を始め、成功の鍵は、初期費用の低さ、在庫管理の容易さ、季節変動の少なさ、そして高いリピート率にあったと語りました。
- 市場調査とビジネスプラン
大津氏は、徹底的な地域分析を行いました。「ゼンリンの地図を壁に貼り、競合のいない新興住宅街を狙った」という戦略は、「戦わずして勝つ」という賢明なアプローチを示しています。
宮嵜氏は、必ずしも徹底的な市場調査が成功の鍵ではないと主張します。「そんなに市場調査しすぎもよくない」という言葉は、行動重視の姿勢を表しています。
- 従業員管理と経営スタイル
3人とも、従業員との関係構築の難しさを指摘しています。大津氏は「従業員のホットライン」を設置し、コミュニケーションの改善に努めています。
宮嵜氏は「雇わない経営」の可能性を示唆し、フランチャイズモデルの利点を挙げています。
- 将来へのビジョン
大津氏は、具体的な目標設定の重要性を強調します。「30年後、10年後、5年後、3年後の目標を立てる」ことで、日々の行動が明確になると説きます。
3人の起業家の経験から、成功への道には様々なアプローチがあることが分かります。しかし、共通して強調されているのは、明確なビジョン、行動力、そして柔軟な思考です。起業を志す方々にとって、この対談は貴重な指針となるでしょう。
本日の講演の結びとして高橋からは、FGNのコンシェルジュとして、中小企業の皆さまの事業成長を支援したいとの熱いメッセージが送られました。人材不足や資金調達など、お困りのことがございましたら、特定創業支援認定や小規模事業補助金など、様々な支援制度も活用しながら、最適な解決策をご提案いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。 ご相談はこちらから→https://growth-next.com/startupcafe/concierge
以上